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日本でのプレッシャーとアメリカ留学:小和瀬麻帆(こわせまほ)

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赤、黒、白はジョージア大学のカラー。(Photo courtesy of Maho Kowase)


子供の頃からテニスを始め、ジュニア時代には同級生で、現プロテニス選手の奈良くるみ選手や土居美咲選手と共にトップレベルで戦い、インターハイ優勝、国体ジュニア優勝と輝かしい成績を収めた小和瀬麻帆(こわせまほ)さん。現よしもと所属の美濃越舞(みのこし まい)選手は彼女のダブルスパートナーでもありました。

その後、大学はアメリカのジョージア大学University of Georgia 。Georgia State Univ. = ジョージア州立大学は別大学)へテニス選手として留学しました。在学中にはチームで全米1位にランクされたり、SEC(サウスイースタンカンファレンス)でも優勝、個人でも最後の全米選手権(NCAA)でダブルス2位になったりと数々のもの凄い成績を収めました。

この夏、テニス選手としての生活、大学での生活を終え卒業。大学院に進む前の夏休みにロサンゼルスへインターンに来ていて、その時にボクらは知り合う事ができました。一緒にテニスをする機会もあり、ボクの目からの彼女のテニスの印象は以前少しだけお伝えしました

テニス以外でも、大きな声でよく喋り、良く笑う活発なタイプの麻帆さん。興味のある事にはどんどんチャレンジしていくスーパー積極的な女性です。

自分がジョージア大学で得た最高の経験を、日本のジュニア選手達にも是非選択肢として知って欲しいと強く思っていて、その話を詳しく知りたいと伝えた所、直ぐに既に自分でまとめてあったパワーポイントを送って来てくれたぐらいです。

その話しは、偶然にもボクの知り合いの方の会社でもあった、彼女のインターン先のブログに彼女自身がかなり詳しく書いているのでそちら(下記)をご覧下さい。
プロフィール
アメリカの大学のスポーツ奨学金制度
アメリカの大学へのスポーツ留学 − パート1 「なぜ "Student-Athlete" なのか?」
アメリカの大学へのスポーツ留学 - パート2「ここまでやるか!?大学のサポート体制」
アメリカの大学へのスポーツ留学 - パート3(最終回)「人生最高の4年間!」


このブログではその他の話しをインタビュー形式でご紹介したいと思います。次回掲載分には「何故プロにならなかったのか?」ということにも答えてくれています。


N:麻帆が、アメリカの大学に行こうと思ったきっかけはどんな事?

M:タイに5年間(5-10歳まで)住んでた時に、両親がテニスにハマってしまって、そこで私もテニスを始めたんですけど、その時にアメリカに留学している人がいて、かっこいいな~という憧れをもっていました。それで、日本に帰国してからも同じクラブの先輩(鵜沢周平君とか)が留学しているのをみて、かっこいいなーと思ったのがきっかけです!あと、勉強も頑張る文武両道のところや、テニスのレベルの高さ、競技人口の多さもあって、それに魅力を感じたのもあります。

日本と違って同じ相手と試合するのはこちらではすごく少なくて。いつも「この相手はどんな選手なのかな~?」って考えながら試合をできるのも魅力ですね。(相手のテのうちを知り尽くしている日本の試合と違って)


N:日本にいる時に、先輩がかなり細かくアメリカの大学の状況を教えてくれたってことかな?不安もあるわけじゃない?どうやって行く前の不安は取り除いたの?勢い?!(笑)

M:そうですね~あと、トミー嶋田さんっていう元デ杯選手にものすごーくお世話になりました。今も家族のようによくしてくれます。タイにいたときからずっとアメリカに来るのが夢っていうか憧れだったので、不安は5%、exciting が95%って感じだったのを覚えています。

N:小さい頃からアメリカに対する憧れが少しずつビルドアップされてきたってことかー。

M:そうですね。。。あと、高校3年生の時はテニスをやめようと思う日が長く続く程悩んでいたので、早く日本から出たい!という気持ちが強かったです。笑

N:高校の頃、英語はできた?いつどうやって勉強したの?

M:英語は、試合で行っていた遠征で耳は(リスニング)は少し慣れてたと思いますが、単語力とか文法はダメダメで、最初にTOEFLとったときは22点でした。。。笑。ちなみに120点満点中です。終わったときは絶望感でなきました。笑。高校3年の夏の試合が終わってから慌てて勉強しました。みんなの受験勉強と同じ感じですかね~

N:ちょっと話し戻るけど、テニスを辞めよう思う程悩んだのに、アメリカでまたテニスをしようと思ったのは何故?環境が変わればテニスの見方が変わると思ったから?

M:そうですね。日本国内でのプレッシャーがものすごくて。。。例えば、関東はここまでいかないと、とか、誰ちゃんには負けられないとか。アメリカに行けば私はただの日本人として新たなスタートができるし、誰も私の過去の戦績を知らないので、プレッシャーがないというか。あと、それにより、精神面のみならず、本当のテニスの技術で勝負できると思いました。

多分テニスは嫌いじゃなかったんですけど、テニスを日本でやるというプレッシャーに押しつぶされそうで、逃げ出したかったんだと思います。
そんな風に感じている高校生、凄ーく多いと思います。だから大学ではテニスやめようと思う人とか。


N:そのプレッシャーって、具体的にどんな事か俺には全く判らないんだけど、例えば、どこからくるどんなものなの??親?コーチ?クラブ?

M:うーん。社会全体プラス自分自身のプライドかな。。。笑。全国大会には何があっても出場したいから、それの予選会はものすごく緊張したし、ここまで行けないのはもうなにがあっても許せない!というプライドですかね?上手く説明できてないかも。。。

N:そういうプライドっていうか使命感って、アメリカの大学に行ってチームの為に戦う様になっても、1年目はまだしも2年目とか、十分出てくるわけじゃない?それと日本で高校生でいたときのプレッシャーとはどんな風に違うのかな?

M:それはもちろんありましたけど、こっちの大学のほとんどが団体戦で。やっぱり、自分一人のためじゃなくってチームメイトのためって思うと、凄く力が出てくるんですよね。。。なので私の場合は信じられない程良いプレーできたり。まぁもちろん毎回ではないですけど。

こちらは本当に競技人口が多くてレベルがものすごく高いので、名前の知られていないヨーロッパの1年生がむちゃくちゃ強かったり、相手を調子に乗らせて手が付けられなくなったり、番狂わせがしょっちゅうあって、そうなったらしょうがないなって思えることもたくさんあって。そういった番狂わせがこちらのテニス界では良くある事と受け取られているので。

あと、テニス以外にも大学生活だったり、テニスは人生の中で一部にすぎないんだっていう考え方をコーチやチームメイト達に学びました。ジュニアのときはテニス命!って感じだったかもしれないですけど、視野が広まったり、変に自分にプレッシャーをかけない事で肩の力がぬけたのも大きいと思います。

一つエピソードをだすなら、1年生の時に、私にかかった試合で私がファイナルのタイブレで負けて、チームが全米大会(インドアナショナル)に行けなかった時があって、それはそれはもう人生の終わりかと思うくらい泣いたし、落ち込みました。少しふさぎ込んだし、1年生だったので、チームメイトにも嫌われるか不安だったし。

そしたら、私のヘッドコーチが「私の息子は足がないんだよ」って。本当にヘッドコーチの息子さんは簡単なはずの怪我の手術で医師の人が失敗しちゃって、足を切断されたんですよ。今は義足でパラリンピック代表とか、世界記録とか持ってる本当にすごい!人で、とても尊敬しているアスリートの一人なんですけど、その当時はまだ手術をして間もない頃でリハビリなど大変な時期だったんです。

その彼の実親のヘッドコーチに、「この大学で先週末麻帆が負けた事を知っている人は何人いると思う?僕の息子はどこを歩いても足がない事をみんなに知られるし、先週末の麻帆の負けなんてそれに比べたら。。。麻帆だけが負けたんじゃなくて、チームが負けたんだしんだし、そんなに人生の終わりみたいに思うな!」みたいな話をされて。。。自分はちいさいな~と。五体満足でテニスをできているだけで幸せだなと、しかもアメリカのこんな高いレベルで試合ができてすごく幸運だと思ったんです。こんなんでウジウジしてたらそういう人達に申し訳ない!というか自分のできる限りベストを尽くそう!と思いました。


N:なんかその話だけで、涙でてきちゃうな。俺、涙もろくてさ。。

M:ははは。私も思い出しただけでうるっときちゃいました。笑

N:俺も小学生の頃、アメリカでリトルリーグ(野球)をちょっとやったんだけど、その練習試合で失敗してかなり落ち込んでたら、コーチから It's not the end of the world. って何度も繰り返し言われたのを覚えてる。

M:私のコーチもそんな感じで It's not a big deal... みたいに。it's just a tennis match..って。だから外人は強いのか!って思いましたね~笑

N:変な言い方だけど、アメリカには掃いて捨てるほど良い選手が一杯いる。選手層が厚い。だから、一人の選手に対する必要以上の期待は少ないのかもね。良い意味でアメリカ的に割り切って、ダメだったら他の選手、みたいな(笑)。

日本の場合は、どんな事があってもこの才能のある選手を世界にまで連れて行かないと他にはいない、っていう強い思いが指導者にもあったり、一度面倒を見始めたら最後まで責任を持つという本来は良い日本的な部分が逆に働いて、それが選手にとっては不必要なプレッシャーになるのかもねー。


まだまだ次回へ続きます。お楽しみに!


MahoKowase03.jpg
成る程!このテープでこんな風にアイスパックを固定するのか!と関係ない所で感動。
(Photo courtesy of Maho Kowase)


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