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プロテニスというショービジネスにおける会場施設

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イメージ画 @ 2014 Indian Wells BNP Paribas Open


現在開催中のマイアミオープンの施設&移転に関する記事をネットで観て、ふと思ったことを一言FBに書いたんですが、結構強く思うことなのでこちらの記事として加筆しました。

テニスマガジンの記事では、マイアミオープンは施設の老朽化から改築を申請したものの、建設を規制しているキービスケーンという特別な立地のため、裁判所で却下されてしまい、改修ができなくなった、とあります。インディアンウェルズを始め、どこも常に施設のアップグレードをしている中、マイアミの会場は取り残されている、と。このままでは大会は現在の開催会場に留まれず、マイアミの別の場所に移転というオプションと共に、中国、南アフリカという話もでてるようです。

そこで思ったのは、日本はこういうのになんで名前がでてこないんですかね?マイアミとは性格が違いますが、特色のある美しい場所は沢山あるし、錦織を始め、女子選手も活躍して盛り上がっているし、経済的な余裕もあると思います。最終決定はダメだったとしても候補として手をあげるぐらいはできる気がします。

日本テニス協会はこういう情報を何年も前から得て、候補になりうる地域やスポンサーになりうる企業に話を持ちかけたんでしょうか?マイアミは数年前までソニーがスポンサーですからね。それで検討した結果難しかったのならしょうがないですが、そういう動きがあったとは考え難いです。それ以前に例えばマイアミのような情報を早めにキャッチできるネットワークがテニス業界の中で構築できているんでしょうか?世界のテニス界から取り残されてる感が否めません。

そしてもうすぐオリンピック開かれるのに。。他のスポーツは新しい施設を造る/造らないで大議論してたなか、テニスは有明って。。せめて超大改修のレンダリング(完成予想図)をだして、盛り上げて欲しいです。もしかしてそれすらない程度の改修なんですかね。。テニス協会は「選手の実力が上がれば自然と盛り上がる」なんていう昔の硬派な夢物語だけ追い求めてるんじゃないか、という気がしてならないです。


話がちょっと逸れますが、ボクの仕事は建築設計です。現在は個人ですが、20年近く前には設計会社の会社員を5年程しました。本社の専門は別でしたが、LA支社の専門はスポーツ&エンターテイメント。スタジアムやアリーナ、コンベンション会場の設計を主軸にしていました。関わったプロジェクトにはLAダウンタウンにあるNBA(バスケット)レイカーズ&クリッパーズのステープルズセンターNFL(アメフト)のスタジアム等があります。WBCの開かれたドジャースタジアムも少しだけ関わりました。また提案段階では広島カープの球場もありました。

そこで強く感じたのは、プロスポーツがビジネスである、ということ。施設を設計する時にはそこでどうスポーツを観戦できるかはもちろんですが、その施設でどうお金を産めるかがものすごく検討されます。

例えば、ステープルズセンターはスイートが階数にして3階分あります。当時の常識をはるかに超えた部屋数でした。それだけ増やすにはもちろん様々な別の犠牲がでますが、それを踏まえても、部屋&年単位で企業やお金持ちに高額で売れるスイートは、セレブも多いLAでは特に重要でした。そして、その特別階が一般客の目につく様に「敢えて」してあります。そうすることで一般客の気持ちを煽り、スイート(ホルダー)のステータスを上げます。入り口も敢えて真横ですからね。大行列の横をスーッとスイートホルダーが入れるように。

同様に他のスポーツ施設も試合観戦のみならず、例えばその前後での食事や物品購入などを含めて、その観戦体験全体をいかに楽しいものにして盛り上げ、そしてビジネスとして成功させるかを考えています。人が旅行でお金を使うのと同じで、楽しい非日常体験では人はお金を使いますから。もちろんその施設のある地域全体も巻き込んでの検討がなされます。


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2000年、ドジャースタジアムにはバッターボックスの直後に観客席、地下にはクラブフロアが新設されました。写真では分かりづらいですが、感覚としてはキャッチャーの真後ろにいるぐらいの迫力です。


つまり、プロスポーツの盛り上がりって、選手の実力だけではなく、それをエンターテイメントとしていかに多角的に楽しめるようにしてあるかが重要なんです。施設は確実にそのうちの大きな一つだし、試合以外での選手の露出もその一つです。そしてプロスポーツが盛り上がれば盛り上がるほど、そのスポーツ全体の人気が高まります。

BNPパリバの開かれるインディアンウェルズテニスガーデンの新しいスタジアムには日本食レストランとして世界的に有名なNOBUや、アメリカンレストランを昇華させたウルフギャングパックのスパゴといった著名高級レストランも入ってますからね。抜かりなくアップグレードしてる感じが伝わります。大会中には中心の芝生にシャンパンで有名なモエがお酒飲みながらくつろげるようなカバナも出してました。

日本は有明が都営で動きが鈍いなら、兵庫県三木市はどうですかね?テニスアカデミーのテニスラボも拠点にしてるし、老朽化してるもののビーンズドームもあるし、新スタジアムをつくる土地もありそうです。そして何より世界的に名の通る神戸へも車なら30分ぐらいです。三木市+神戸市で世界に名の通るテニスエリアにできる気がします。今後でてくるチャンスのために、ドラフト構想ぐらい作っておいてもいいんじゃないでしょうか。夢はまずは描かないと!そういうのを構想の時点からメディアに流して全体的に盛り上げるのは、今時あたりまえの手法ですからどんどん実行してほしいです。デベロッパーがリゾート構想と共に寄ってくるかもしれないですし(笑)。
もちろん、日本ならではのスタジアムや施設のアイディアもありますが、それはまた後日。ちなみにボクは兵庫県生まれです。生まれて1年だけでしたけど(笑)。(N)

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こうやって意見を書くと、色んな人が色んな事を教えてくれます。この対談はその一つ。

Cross Talk 川淵三郎×池田純 スポーツエンターテイメントの経営と未来
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なかでも気になった箇所は Vol.6 のこちら
「川淵 体育館というのはやる人の立場から見た建物であって、アリーナというのは、見るものの立場からの建物。それで言うと、アリーナは日本に数えるほどしかない。断言してもいいぐらい。特に、東京にはゼロだね。あくまで代々木第一体育館、東京都体育館だからね。そういう意味では埼玉と横浜は体育館とはちょっと違う。有明コロシアムもそうかな。あそこはテニスがほとんどだけどね。だから、過去の日本にはないような、アメリカのマジソン・スクエア・ガーデンもビックリするような、日本の技術力を駆使したアリーナを作ろうよという発想が、どうして出てこないのかわからない。だって、いろんな技術力やその他の日本全体の能力を駆使すれば、作ろうと思えばできなくはない。多少のお金がかかっても、長い目で見れば「世界に冠たるアリーナなんだよ」と言えるものができるはず。」

| テニスとビジネスとお金の話 | 11:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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